第6回 ~CNBLUE~FTISLAND~チョン・ジュニョン~
盛り上がれ! K-ROCK

今回はK-ROCKにスポットをあてます。どの時代まで遡ればいいのか…迷うところではありますが、50年代後半に一世を風靡したシン・ジュンヒョン、80年代の3大ロックと言われた復活(プファル)、白頭山(ペクトゥサン)、シナウィは置いておいて、90年代以降民主化に伴って復活したロック・ミュージック、バンド・ミュージックを取り上げたいと思います。

K-ROCKシーンの中には、アンダーグラウンドで活動を続けてきたK-PUNKが常にありました。決してメイン・ストリームには受け入れられなかったけれど、NO BRAIN、Beach Valley、そしてGUMX流れのYellow Monstersなどが、韓国のインディー・シーンを支えてきました。彼らはパンク・シーンが確立されている日本に来ては、ライヴハウスで日本のバンドと対バンすることが、ライヴハウスが少ない本国で演奏するよりも刺激的だったのです。メイン・ストリームで紹介されるロックがそろそろ出てもいいのでは?と思い始めたのは、2000年に入ってから。ユン・ドヒョン・バンドの存在も大きかったのですが、この時点で、先輩の地位を脅かすバンドの誕生はまだ先のことでした。

そんな時BUZZに出会いました。ギンギンのロックではなくメロディアスな楽曲が特徴のバンド・スタイルで、ミン・ギョンフンのヴォーカルが飛びぬけてうまかったのです。ついに出たか、と思いソウルまで行き、彼らの単独ライヴを観ました。ライヴのスタイルは、ボーイズ・ダンス・グループと一線を画していましたが、やはりどこかアイドル性が抜け切れずにいて、私の求めていたロックのスタイル、バンドとは異なっていたのです。つまり、ミン・ギョンフンのヴォーカル・スタイルは、最終的にバラード・ソロ・シンガーになってしまったことで分かったのですが、ロックではなかったのです。強いメッセージとともにバンドの音で伝えていくといったロックは、どちらかというとパンク・スタイルのほうがわりやすかったのでしょう。


写真協力:Fm yokohama「Radio HITS Radio」



とはいえ紫雨林(ジャウリム)は、メッセージ性を持ち、キム・ユナの個性的なヴォーカル・スタイルが特徴で、K-POPムーヴメント以前から日本で活動していました。結局ブレイクにまで至りませんでしたが、彼女たちのような高度な音楽スタイルのバンドは、日本には数多く存在していたから目立たない存在になってしまったのかもしれません。日本では、紫雨林や、LoveHolicのような洋楽的な音は、珍しくなかったわけです。

突破口となったのはフェスかもしれません。韓国では近年、日本の野外フェスティヴァル、フジロック、サマーソニックに出演した人たちが韓国のフェスに流れていくシステムが導入されました。仁川ペンタポート・ロックフェス、ジサン・バレー・ロック・フェス、ETPFESTなどなど。こういったフェスの誕生により、洋楽ロックを目にし、耳にする音楽ファンが増え、K-ROCKの発展につながっていったのでしょう。

「洋楽からの影響が大きい。」
そしてK-ROCK界に新風を送ったのが、CNBLUEFTISLANDでした。デビュー前から日本で演奏テクニックを磨き、インディー・バンドとしてライヴハウスなどで活動。これまでパンク・バンドが行ってきた日本でのスキルアップを彼らも試したのです。そういった地道な経験が、彼らに演奏テクニックだけでなく、ソングライターとしても成長させ、現在数多くのヒット曲を生んでいます。インディー時代はよくインタビューしましたが、二組とも素直に「洋楽からの影響が大きい。」と言っていました。

「今以上にもっともっとLiveがやりたい!」


写真協力:Fm yokohama「Radio HITS Radio」


CNBLUEは当時から「今以上にもっともっとLiveがやりたい!」と語っていました。そしてライヴでoasisのフレーズまで聴かせてしまうほど、洋楽ファンであることを強調していました。「ビートルズの影響は大きいけど、80年代にも影響を受けた。でも僕たちにとってあの時代のサウンドは古いものではなく新鮮なんだ。」とヨンファ。まだそれぞれヴァラエティ、ドラマに頻繁に出演する前だったので、音楽一筋の様子が初々しかったものです。恵比寿リキッドルームで初めて見たCNBLUEのステージは、韓国の音楽シーンをここから変えていくんだな、と思わせてくれるほど、熱いロック・スピリットを感じました。プレイヤーはプレイヤーに徹し、自分たちで曲を書き、といったロック・バンドとしての姿勢を貫いていたからです。ライヴ後のインタビューで見つけたヨンファの結婚指輪は、当時彼が「ウギョル(私たち結婚しました)」に出演していたからだったんだな~とヴァラエティ好きな私はそれを見て嬉しかったりして~!日本ではそのときは未放映だったのです。

「FTISLANDは男らしく!がモットーだ!」


写真協力:Fm yokohama「Radio HITS Radio」


FTISLANDは、ジョンフンのギター・テクニックが素晴らしいです。「UKのMuseが大好きだ。」と言っていたので、ドラマチックなギター・テクニックをもっている理由もわかりました。ライヴでの演奏プレイには本当に驚かされます。FTISLANDは、ドラムセットが花道に出てきたりと、ライヴパフォーマンスも見ごたえあります。今や世界のバンドになったONE OK-ROCKとの交流も、インディー時代に培ったようです。ホンギはその中では異質で、パンクの影響が強かったということです。「FTISLANDは男らしく!がモットーだ!」と彼の中にはロックでもパンク・ロック魂が潜んでいるようです。余談ですが、彼も国際版の「私たち結婚しました」に出演していました。男は男らしくという彼の考えが、素直に表れていたましたね。

CNBLUE、FTISLANDの成功により、今ではチョン・ジュニョンのようなロック・スターも生まれました。ガンガンにヴァラエティ出演するものの、低いヴォーカル・スタイルと一風変わった立ち居振る舞い、ロックならではのアティテュードは見ていておもしろいです。新作「OMG」では、ギターを弾き、激しいパフォーマンスで歌うスタイル。まさに今のK-ROCKの中心となっているのがチョン・ジュニョンでしょう。他にもN.Flyingのような新しいタイプのK-ROCKバンドも出てきました。ラップを入れたバンドスタイル。CNBLUE、FTISLANDが正統派ロックなら、彼らはヒップホップの要素を取り入れた、新しいスタイルのロック・バンドと言えます。
 そしてメイン・ストリームを嫌うロック・バンドであり、今やK-ROCKシーンを牽引しているのがNell。プロデュース、ソングライティングの提供など、各方面で活躍していますが、韓国のコールドプレイと言われる彼らの音楽性は、今後世界で高い評価を受けるはずです。

今週はK-ROCKをピックアップしました。今後もフェスなどを中心に、K-ROCKバンドが多くの場所に登場し、K-ROCKシーンを盛り上げてくれることを願っています。

次回は、久しぶりに韓国ドラマを取り上げます。

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CNBLUE
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